デリケートゾーンがかゆい!正しい対処法

「デリケートゾーンがムズムズ……かゆい!」

女性なら誰しもが悩むデリケートゾーンのかゆみ。ときおり起こるこの症状、軽度のものなら自然とおさまることもあるでしょう。しかし、かゆみを放置していると、デリケートゾーンの色素沈着につながってしまうことも……。

今回は、なぜデリケートゾーンがかゆくなってしまうのか、その理由と原因にスポットを当て、かゆみを解消する正しい対処法をご紹介します。

◆なぜかゆくなる?デリケートゾーン

まずはデリケートゾーンがかゆくなる原因と、2つのかゆみのタイプをご紹介します。

◎かゆみのメカニズム

かゆみは皮膚が外部からの刺激に対して過敏に反応することで発生します。デリケートゾーンの皮膚はとても繊細。女性はストッキングを着用することも多く、それがムレにつながることもあります。

さらに下着の締め付けなどにより、つねに肌刺激にさらされています。デリケートゾーンはかゆみが発生する条件の整った環境下にあるため、かぶれやすく、無意識に搔いてしまうことで炎症をさらに悪化させてしまいがちです。

◎かゆみのタイプはどっち?

デリケートゾーンのかゆみのタイプは、「かぶれ」「感染症」の2つに大きく分けられます。あなたのかゆみはどちらのタイプなのか、下記チェックリストで確認してみましょう。

●かぶれタイプ

  • 小さすぎるなどサイズの合わない下着を身に着けている
  • 締め付けの強い洋服を着用することが多い(ストッキング、ぴったりとしたボトムスなど)
  • デリケートゾーンのムレが気になることが多い
  • 生理中のナプキンやタンポンなどを長時間つけがち

皮脂や汗、乾燥、経血によるムレがかぶれを引き起こし、生理中のナプキンやタンポン、下着などがデリケートゾーンに擦れることでかゆみが生じる状態です。

●感染症タイプ

  • 痛みや熱感を伴うかゆみがある
  • 腟の内側がかゆくなる
  • これまで経験したことのないかゆみがある
  • 入浴後にかゆみが出る

感染症の原因として、性交渉をはじめ白癬菌のように公共の浴場やプールなどで人から人へと感染する場合があります。また、免疫力の低下が原因でお肌の常在菌が増加し、それがお肌への刺激を増大させるケースもあります。

膣の中やその周辺のかゆみが強い場合は、感染症の可能性が高いと言えます。おりものの変化もまた、感染症を知らせるサインとなるため、いつもと違うおりものの異常を感じた場合は、早めに受診するようにしましょう。

◆かゆみをきたす主な疾病

ここからは、デリケートゾーンにかゆみをきたす感染症や疾病の原因と特徴について詳しく解説します。

◎かゆみが起きる病気

  感染症 疾病
  カンジダ症 細菌性膣炎 皮膚瘙痒症 外陰ページェット病 慢性単純性苔癬
原因 ・妊娠
・ストレス
・糖尿病
・抗生剤やステロイド剤の使用
・性交渉による感染
・膣内環境の乱れにより、複数菌に感染
・性交渉による感染
・皮膚の乾燥
・慢性腎不全、肝疾患、痛風、糖尿病などの病気
・皮膚がんの一種で、原因はまだ解明されていない ・ストレスやアトピー素因
・線維による接触刺激
特徴 ・外陰部の強いかゆみと多量のおりもの
・おりものがヨーグルトや酒かす状のようになっている
・性交後の悪臭
・粘着性のあるおりもの
・皮膚に異常は見られず、かゆみのみがある
・掻き壊すと皮疹となる
・外陰部、肛門に見られる湿疹から次第にかゆみや灼熱感、ただれや潰瘍の症状が見られる ・患部の乾燥から次第に盛り上がり、固くてごわごわする
・乾いてフケのようにぽろぽろとはがれる
・辛いかゆみを伴う

◎生理が原因でかゆみが起きることも

生理中は、デリケートゾーンがムレやすく、またナプキンやタンポンによる擦れも重なってかゆみが発生しやすい状態です。生理中にデリケートゾーンのかゆみが悪化してしまう場合は、以下の対策を実践してみましょう。

  • ナプキンの材質を変える(オーガニックコットンや布ナプキン等)
  • トイレのビデ機能で付着した経血を流す
  • 肌さわりのやさしい生理用品を検討する
  • デリケートゾーン専用のソープを使用し清潔を保つ
  • ナプキンでどうしてもかぶれる場合は、月経カップやタンポンも検討

◆かゆみの正しいケア方法

ここからは、デリケートゾーンにかゆみが出てしまった際に知っておきたい、正しいケア方法をご紹介します。

◎こんなケアはNG

●ゴシゴシ洗い

デリケートゾーンを清潔にしようと、刺激の強い石けんでゴシゴシ洗うと常在菌のバランスがくずれてさらにかゆみを引き起こしてしまうことも。洗いすぎには注意しましょう。

●保湿不足

カミソリや脱毛はお肌に強い刺激を与え、色素沈着の原因にもなりやすいので注意。お手入れ後はしっかりと保湿を行い、デリケートゾーンを労わってあげましょう。

●40度以上の熱いお風呂に入る

40度以上の熱すぎるお湯は必要な皮脂や潤いまで落としてしまい、デリケートゾーンの乾燥を招く原因になります。かゆみが気になる場合は、38度前後の温度設定でゆっくり浸かりましょう。

◎正しいケア方法

●乾燥とムレ対策

とくにお風呂上りには、保湿を心がけ乾燥を防ぎましょう。最近では、デリケートゾーン専用の黒ずみ&保湿対策を兼ねるクリームなども販売されています。

●デリケートゾーン専用石けんを使用

洗浄力が強すぎると身体に必要な常在菌まで殺菌してしまい、必要な皮脂や潤いを洗い流してしまいます。さらに、膣内のバリア機能が壊れて免疫力が落ちてしまう可能性も……。デリケートゾーンを洗うときは、専用の石鹸を使用してやさしい洗浄を心がけてみてください。

●ストレスをため込まない

社会で活躍する働く女性が増えた昨今、ストレスにさらされる機会も増えています。過度なストレスは身体の免疫力を下げる原因になります。ストレスをため込まず、上手に発散していきましょう!

◎薬やサプリメントなどの選択肢も

「今あるかゆみを、セルフケアで何とかしたい!」

そんなときは、市販薬やサプリメントなどを上手に取り入れるのも手です。

ヒリヒリしたかゆみについては、市販薬の使用を検討してみてもいいでしょう。ただし、皮膚感染を伴う湿疹・皮膚炎では治療が必要となるため、市販薬を使用して数日経過しても症状が改善しない場合は、必ず医師の診察を受けてくださいね。

日頃から手軽にケアしたいという方は、膣内の善玉菌を増やし、膣内環境を整える効果が期待できるサプリメントの服用がおすすめです。通販をはじめ、ドラッグストアで購入できるものもあるので、気になる方はチェックしてみてください。

まとめ~健康な膣内環境を保とう~

デリケートゾーンのかゆみの原因は、外部刺激や免疫力の低下、そして感染症によるものなどさまざまです。とくに仕事に家事に忙しい現代女性は、生活習慣の乱れやストレスから膣内環境が乱れがち。それらはデリケートゾーンのかゆみを助長させる原因にもなるため、日頃からしっかりとケアしていきましょう。

今回ご紹介したデリケートゾーンの正しいケア方法と、あなたに合ったケアアイテムを取り入れて、心身の健康を目指していきましょう!

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