膣の入り口は敏感で、小さな傷やちょっとした刺激でも粘膜に炎症を生じ、痒みを感じやすい部分です。洗いすぎや、ナプキン・おりものシートの長時間の使用、性交時の擦れでかゆみを引き起こすことがあります。

目次
むず痒さ解消!日常ケアのポイント
- デリケートゾーンは手で優しく洗って保湿する
- 酸性の専用ソープで洗う
- ナプキンやおりものシートを長時間つけない(タンポン、布ナプキンがオススメ)
- パンツよりスカートで風通し良く
痒みだけでなく、おりものがヘンな時は感染症の疑いも!
痒みに加えて、いつもとおりものが違う場合は、感染症の疑いがあります。特に、カッテージチーズ状のおりものは膣カンジダの可能性が高いです。カンジダ菌は、日和見菌といって普段は悪さをしませんが、膣内の善玉菌であるデーデルライン桿菌の力が弱まり、膣内環境が乱れると、膣カンジダを発症しやすくなります。
こんなときは膣カンジダに注意
- 生理前
- 妊娠中
- 更年期
- 寝不足
- ストレス過多
- 抗生剤、ステロイドの服用
デリケートゾーンの主な感染症
膣カンジダ以外にもデリケートゾーンに関する様々な感染症があります。自己判断せずに、気になったら婦人科で受診をしましょう。

おりものの状態別に感染症の種類を知りたい方は、「もしかして病気?おりもので分かる感染症」の記事をご覧ください。
むずむずトラブル解消には、膣内環境を正常に保つことが大切!
膣内では、デーデルライン桿菌と呼ばれる乳酸菌が悪玉菌の増殖を抑え、膣内環境を正常に保つ働きをしています。デーデルライン桿菌の働きを良くするには、免疫力を上げ、女性ホルモンのバランスを整えることが重要です。また、デーデルライン桿菌をからだの中から増やす乳酸菌としてRosell(ローゼル)-11&52(※1)が注目されています。
ご自身の膣内環境を知るには、婦人科での受診がオススメです。年に1度の子宮頸がん検診時に、膣内の細菌検査を一緒に実施してもらうとよいでしょう。
※1 ラクトバチルス・ラムノーサス Rosell(ローゼル)-11 ラクトバチルス・ヘルベティカス Rosell(ローゼル)-52
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膣内環境を正常に保つには?
膣内環境を正常に保つために、免疫力と女性ホルモンを整え、善玉菌を増やすケアや生活習慣の見直しを行っていきましょう。
膣内環境を整えるために、心がけたい生活習慣は以下の3点です。
- よく寝る
- バランスよく食べる(特にビタミンB群)
- ストレスを減らす
関連記事:膣内環境に影響を与えるストレスとバイオリズムの関係
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今回お話を伺った先生

対馬ルリ子 先生
対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座 院長 / 医療法人社団ウィミンズ・ウェルネス理事長 / 日本産婦人科学会認定産婦人科専門医
